思い出はアイスモナカと共に! 本町「ゼー六」
アイスクリームの「ゼー六」。
老若男女問わず、幅広い年代層から愛されているアイスモナカ屋さんです。
昭和初期にアイスクリーム販売を開始され、
今も創業の地で、サッパリと美味しいアイスモナカを製造販売されています。
大正2年の創業で、当時はお菓子(おせんべい)屋さんだったそうです。
昭和初期は1個5銭で、うどん1杯とほぼ同額の高級品だったそうです。
「ゼー六」と彫られたアイスモナカの型は、刀の鍔(つば)を作る職人が作ったそうで、
その鍔のような形になっています。
大阪の食に関する本や、雑誌にもよく登場するゼー六さんですが、
最近では、大阪を舞台にした万城目学さんの小説「プリンセス トヨトミ」にも登場。
販売する分だけを作る昔ながらの製法で、大量生産はされません。
「甘ったるくなくサッパリとしたアイスモナカ」の味を守っておられます。
アイスは日を置いたら甘みが増してしまい、微妙な食感も壊れるので、
伝統の味を守るために、地方発送も、予約も受け付けておられません。
低価格ながら、香り高く美味しいのです。
店主自らが焙煎したコーヒーで、「手間がサービスです!」と、笑顔で語られます。
ご親族で営業されている「ゼー六」はアットホームな雰囲気で、
今も愛され続けている、アイスモナカの原点を見た気がします。
オフィス街にある「ゼー六」に、若かりしころ通ったというご年配の方も、
当時を懐かしんで買いに来られます。
食欲不振の方も栄養源として買われる人もいるそうです。
たくさんの人の思い出の中に生き続けている「ゼー六」のアイスモナカ、
これからもずっと守り続けられるこの味を、私もじっくりかみしめました!